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(公社)日本柔道整復師会第46回九州学術大会熊本大会開催!

2017/08/01

2017年7月9日(日)、くまもと森都心プラザ5Fプラザホールにおいて第46回九州学術大会熊本大会が開催された。前日の8日、午後6時30分から開会式並びに前夜祭がANAクラウンプラザホテル熊本ニュースカイで催された。

開会の辞を、(公社)熊本県柔道整復師会副会長・杉本昌隆氏が述べた。
学術大会会長である(公社)日本柔道整復師会会長・工藤鉄男氏は〝昨年の熊本地震、今回の豪雨により福岡県と大分県での災害に見舞われ、不幸にも命を落とされた方達に冥福を祈ると同時に一日も早い復旧復興に対し日本柔道整復師会は全力をあげて協力して参る所存です。
この学会は日本柔道整復師会11地区においてしっかりした技術と技能を勉強し地域の人たちに貢献できるように毎年開催しています。ご承知の通り柔道整復師直近の問題があり、今度の制度改革、教育改革をさせて頂きました。
日本の医療は日本医師会が中心になって良くしていかなければなりません。平成30年度からこの制度改革が大きく動いていくことになります。国民に必要とされる柔道整復師の姿をしっかりと見せられるのではないかと思っており、今しばらくお待ちください。真面目にやっている会員によって悪貨が是正されていく仕組みを作り上げた〟等、報告。
更に〝6月25日の総会終了後、新役員を決定し、日本医師会から亀井常務理事に講演して頂き、地域包括ケアにおいて、力を合わせて国民のために頑張ってもらわなければいけない。そのためには、地区医師会との連携が大事であると話されました。日本医師会をサポートして、地域に役立つ職業に作り上げていくことが我々新執行部に課せられた使命であり取り組んでいきたい〟と力強く述べた。

 

歓迎の辞を(公社)熊本県柔道整復師会会長・松村圭一郎氏が〝昨年、発生した熊本地震の際には全国、九州各県会員の皆様に多大なご支援を頂きましたことを心より深く感謝します。
今学会は私ども熊本県会員一同が皆様がたへ感謝と元気を示す大会であると自覚して準備を進めて参りました。今宵は元気をしっかり養って頂いて明日の学会にご協力頂きたいと存じます〟と高らかに挨拶。

 

引き続き来賓挨拶で熊本県知事 蒲島郁夫氏が〝熊本は1年2か月ほど前、4月14日に前震、16日に本震がきて、28時間以内に大きな地震が2度来たことで対応が難しかった。しかし私は、「逆境の中にこそ夢がある」という気持ちを持っています。
主に4つの創造ということで、第一の創造が住居で、これから3年位かけて本格的な住居を作っていきたい。2番目は仕事の創造、3番目の創造は熊本県の宝、熊本城、様々な文化財もいたんでおり修復していきたい。4番目は、夢のある創造、国内線と国際線を一体化した空港に作り上げたい。
クルーズを拠点とした港、世界と繋がる熊本の創造に向かって進んでいるところです。必ずや3年4年後には熊本が素晴らしい形になることを祈りながら仕事をしています〟等、挨拶。

次に熊本市長・大西一史氏代理、副市長・多野春光氏から祝辞挨拶があり、続いて自由民主党税制調査会最高顧問、社会保障制度に関する特命委員会委員長・衆議院議員・野田毅氏は〝冒頭工藤会長から力強い決意表明を頂きました。
良貨が悪貨を駆逐するという高邁な精神です。柔道整復師を巡る環境において様々な要請もある中で、来年4月から新しいカリキュラムが本格的に施行されます。また今年の年末に診療報酬と介護報酬の料金改定が行なわれますが、財源がない、消費税が先延ばしになっている中でどういう風にしていくのか。切っても切れない我々との信頼関係が今日のしっかりした柔道整復師の医療全体における位置づけが出来上がっていることをご報告申し上げたい〟。

次に自由民主党副幹事長、衆議院議員・坂本哲志氏の祝辞があり、最後に厚生労働大臣政務官、参議院議員・馬場成志氏は〝工藤会長をはじめ柔道整復師の先生方、しっかりと前を向いて前進して頂いていることに厚生労働省に携わる人間として改めてお礼申し上げたい。
いま厚生労働省としていろいろな法律を出させて頂いているが、その全てが先生方のご活躍がなければ成り立っていかないという時代が既に来ている〟等述べた。

 

オープニングセレモニーが開かれ、九州学院チアダンス部によるチアリーディングとクマモン体操のアトラクションが賑やかに行われ会場は大いに盛り上がった。司会進行は、藤村育子さんが務めた。

 

シンポジウム(県民公開講座)

はじめに公益社団法人熊本県柔道整復師会会長・松村圭一郎氏が〝昨年、熊本地震を経験して次のことが言えます。柔道整復師は災害時、被災者の方々のお役に立つことが出来ます。
被災直後では物が当たる、転倒する等して怪我をした方々に対応(例えば骨折は約3%の方々へ応急手当)。避難所生活、2日目以降は生活環境や自宅の片付け等で疲労した方が多く、長期化する避難生活でストレスも大きい、その方達へ痛みを取ることで少しでもストレスを解消することが出来た。情報収集をして必要とされる現場へ可能な限り早く入り継続的な活動を行った。

柔道整復は検査機器がなくても対応可能、災害時に多い外傷性疾患を日頃から治療している、手技療法・運動療法・テーピング・整復法・固定法等を行う柔道整復術は被災者の方へ安全・安心を提供できる。柔道整復師の活動が有効に機能するための前提条件として、「行政、医療関係者の方々へ柔道整復師をよく知ってもらうということが必要」「医療の向上と連携が必要」「日整を中心にした柔道整復師会と連携をして組織だった活動が必要」であり、地元の柔道整復師会の活動だけでは、限界がある。

また、柔道整復師が何故災害に取り組むべきなのかとしての「活動理念を共有することが必要」である。熊本地震において会員の大多数が活動に参加し、みな自らの意思で活動した事実がある。私が掲げる理念、それは「柔道整復師として誇りを持ち、柔道整復術をもって国民貢献を果たす」です。国民貢献なくして生き残っていく職業など果たしてあるでしょうか。

災害時被災者のために力になりたいと思う柔道整復師は非常に多いのです。他の医療職種の方々も夫々に全国組織を作って現に活動されています。柔道整復師会は日整を中心として組織的により機能的に災害医療活動を行っていくべきです。
熊本地震その他で広く活動されている各方面の方々から貴重な意見を賜り、今後に活かしていきたい。柔道整復師同士で活動理念を共有したいという思いからこのシンポジウムを開催するに至りました〟とシンポジウムの開催主旨を説明した。

シンポジストは、国立病院機構災害医療センター・小早川義貴氏、熊本市保健所健康福祉局食品保健課・中林秀和氏、日本赤十字社熊本県支部総務課・田中嘉一氏、熊本日日新聞記者・NTEセンター部次長・伴哲司氏、シンガーソングライター・進藤久明氏、(公社)熊本県柔道整復師会会長・松村圭一郎氏、(公社)熊本県柔道整復師会理事(事業部長・災害担当)立石勝也氏ら7名が登壇。
総合司会は合同会社にぎわい屋代表・樫山ひろ子氏、座長は(公社)熊本県柔道整復師会理事(学術部長、災害担当、倫理審査委員)相馬太志氏が務めた。

 

 
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