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(社)福島県整骨師会平成25年度後期研修会

2013/12/16

◇講演Ⅱは、テレビや著書でおなじみの東京医科歯科大学名誉教授・藤田紘一郎氏が「免疫力を高める快腸生活~腸内細菌と食物繊維はとっても大切~」と題して1時間半の講演を行った。

先ず初めに遠藤寿之会長から今回の公開講座について詰めかけた約450名の入場者に〝本日の講演は社団法人福島県整骨師会の生涯学習講習会として以前より行われておりましたものを昨年より公開講座として、県民の方々にも是非参加して頂き、健康の大切さを考え知識を高めて頂ければと思い、県民の皆様に公開しております〟等、挨拶を述べ、講師である藤田紘一郎先生の紹介を行った。

講演で藤田先生は、〝今日は、125歳まで元気で生きる、免疫を上げるにはどうしたらいいかという話をします。50年前には花粉症や喘息、アトピーは私たちの小さい頃にはなかった病気です。50年前に無かった病気が何故増えてきたか。50年前、インドネシアのカリマンタン島にある三井物産の診療所に1年駐在し、何故ウンチが流れる川で遊んでいる子がアトピーにならないのかが生涯の研究テーマになりました。私の出身は三重県多気郡明和村大字上野村立明星小学校で、みんな回虫をもっていました。三重県多気郡明和村大字上野の経験とインドネシアのカリマンタン島の経験からウンチの中にアレルギーを抑える物質があると思いました。お腹の中に寄生虫を飼っていると花粉症・喘息・アトピーにならない。アトピー・喘息・花粉症になった人は、症状は押さえられても中々治らない。抗ヒスタミン薬を飲むと治るが、肥満細胞を破れないようにする薬はない。初めて私はアトピー性の損傷を一発で治す薬を作りました。しかし、アトピー・喘息を一発で治せたが、免疫のバランスを失って、ガンになりやすい体質になることが分りました。皆さんの体の中には毎日1万個のガン細胞が出来てきます。ガンにならないのは、Th-1が出てくるガン細胞をやっつけるからガンにならないのです。ストレスを受けるとTh-1が小さくなります。お肉ばっかり食べても、添加物が入っている食品を食べても、Th-1は小さくなります。Th-1を大きくしてやる条件は、腸内細菌が70%、気持ちが30%です。腸内細菌が70%ということは、手作りの野菜・豆類を摂って、発酵食品を摂る、添加物が入った食品を摂るのは止める。そして楽しく笑って生きがいのある生活を送るということがTh-1を大きくすることになる訳です。Th-1はガンをおさえ、Th-2はアレルギーを抑えるんです。ガンとかアレルギー、鬱のような心の病気、これは西洋医学では治せない。薬では治せない。東洋医学的な発想、自然治癒力が大事です。腸内細菌を、減らしている原因の1つに、私たちの文明社会が活性酸素をいっぱい生んでいるのです。活性酸素は免疫力を低下させ、細胞を老化させ寿命を短くして細胞をガン化します。皆さん方は文明社会に住んでいますから活性酸素を浴びています。それを抑えるものを食べなくてはいけない。腸内細菌を増加してガンを抑える。色のついた野菜・果物が活性酸素を抑えるんです。色が活性酸素を消します。125歳まで元気に生きるのは、手作りの野菜・豆類・果物・発酵食品を摂って、添加物の入った食品は摂らない。そして明るく笑って楽しく過ごす。そうすれば125歳まで生きられるかというとそうではない。「50歳からは炭水化物をやめなさい」という私の著書に書いてあります。50歳過ぎたら白いお米と白い砂糖と白い小麦の3つを止めたらいいんです。50歳過ぎて炭水化物をやめて添加物をとらない、楽しく生きれば125歳まで生きられるかというとそうではない。65歳からはステーキを週2回食べることです。年をとってきたらタンパク質を摂らなくてはダメです。魚でもダメです、お肉でなければダメなんです。長生きされている方はコレステロールが正常値より高い人です。血圧もちょっと高い人が長生きする。よく噛む、ゆっくり食べることも大事です。よく噛むと食品中の活性酸素が消えてしまいます。たとえガン細胞を持っていても体を温ためてゆっくり呼吸して過激な運動はしない。休みの時は釣りに行ったり森林浴に行ったりして自然の中で生活する、これが活性酸素を消すことになるんです。セロトニンは今でも人の腸の中に90%あります。脳はたった2%のセロトニンが減ると鬱になるんです。最近、鬱になる人が増えているのは、腸内細菌が減ったからです。調査の結果、世界で最も大きいウンチをしている所はメキシコでした。メキシコは食物繊維の摂取量が一番多い。食物繊維の多い処は自殺が少ない。自殺は経済的な原因が多いと言っていますが、そうではない。腸内細菌が多い処は自殺がない。腸内細菌が少なくなるとアトピーとか喘息が出る、鬱になり、自殺が増えることになる。腸内細菌を増やそうとして土壌菌を飲む。ほとんどの腸内細菌は土壌菌で、土壌菌といっても納豆菌と同じです。納豆を発酵する菌は土壌菌なんです。こういったものを摂り入れないと元気にならないということです。今日お話ししたように免疫の70%が腸内細菌です。あとの30%は自然に親しむ、笑って楽しく生活をする、運動をする、規則正しく生活をする、ポジティブに生活をする、今日も笑ってもらおうと思って、ダジャレをいっぱい考えてきました。笑うということは大事で、笑うとみんな免疫が上がっています。私は一日一回大声で笑いましょうと言っています。スポーツの世界でやられていまが、良いほうにイメージするということも大事なことです。癌のイメージ療法もやられています。ガンを普通に治療するのではなく、〝ガン小さくなっているんじゃない〟と毎日言っている内に本当にガン細胞は小さくなるのです。癌になって亡くなる方とガンになっても何時までも元気でいる方といますが、これは免疫が関係しているのです。生甲斐を持って、笑って腸内細菌を大事にするやり方をするとガンになっても治ってしまうという話です。私も皆さん方も必ず寿命があります。ところが125歳まで元気で生きられる、免疫を高め活性酸素を消すような生活をすれば病気をしても100歳以上元気で生きられる。私たちの体を構成している細胞は一万年前と同じです。綺麗社会の落とし穴を聞いていただきました〟等、講演した。

アレルギーやがんに関わる免疫力と自然との共生・腸内環境の大切さについて興味深い話をされ、満場の拍手喝采が沸き上がる中、終了した。

 

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