柔道整復師国家試験対策【第47回:総合問題演習 その10】
問題1 2軸性関節はどれか 2つ選べ
- 橈骨手根関節
- 肩関節
- 第1手根中手関節
- 正中環軸関節
答えを見る
解答 1・3
関節の分類は次の通りです
よって解答は1.3です
問題2間膜を持たない臓器はどれか?
- 下行結腸
- 虫垂
- 十二指球部
- 肝臓
答えを見る
解答 1
人体の腹腔内は腹膜で覆われています。
腹腔の内表面を覆う腹膜
→ 壁側腹膜
腹腔内の諸臓器を覆う腹膜
→ 臓側腹膜
両腹膜の移行部は合わさって二重となり間膜といいます。
間膜を持つ主な臓器には、胃(小網・大網)、肝臓(肝鎌状間膜)、虫垂(虫垂間膜)、十二指腸球部、空腸、回腸、横行結腸、S状結腸などがあります。
また間膜を待たない(臓器の一部が腹膜に覆われるもの)臓器には尿管、腎臓、副腎、十二指腸(球部以外)、膵臓などがあります。
問題3次のうち誤りはどれか?
- 中枢神経系において神経細胞体の集まりを「灰白質」とよぶ
- 末梢神経系において神経細胞体の集まりを「核」とよぶ
- 有髄神経線維の集まりを「白質」とよぶ
- 脳・脊髄神経が中枢神経に出入りする部位を「根」とよぶ
答えを見る
解答 2
末梢神経系における神経細胞体の集まりを「神経節」という。核とは中枢神経系内にある、同じ機能をもつ神経細胞体の集まりである。
問題4コルチ器が存在するのはどれか?
- 前庭階
- 蝸牛管
- 鼓室階
- 半規管
答えを見る
解答 2
蝸牛は内耳の中にあり、膜迷路によって3階建ての部屋に分けられている。
最上階
→ 前庭階
中間
→ 蝸牛管(内部にコルチ器・内リンパが存在している)
最下階
→ 鼓室階
問題5歩調取り電位はどれか?
- 心筋細胞興奮時の電位上昇
- 心筋細胞興奮消退時の電位下降
- 活動電位間のゆるやかな電位上昇
- 活動電位間の電位平坦
答えを見る
解答 3
そのままです。
問題6 担体輸送により吸収されるものはどれか 2つ選べ
- グリセロール
- グルコース
- アミノ酸
- 脂肪酸
答えを見る
解答 1・2
単糖類・アミノ酸は、各々の担体(グルコース担体・アミノ酸担体)により、小腸粘膜細胞内に吸収される(ナトリウムと共輸送)
脂肪酸は混合ミセル化によって、グリセロールはそのまま吸収される
問題7 屈折力を調節する部位はどこか?
- 角膜
- 眼房水
- 水晶体
- 網膜
答えを見る
解答 3
眼球器官のうち、屈折力がつく部分は、角膜と水晶体です。
このうち、屈折力の調節は水晶体で行います。
問題8 運動発達で誤りはどれか?
- 1歳 - 処女歩行
- 2歳 - 転倒しないで走れる
- 3歳 - スキップができる
- 6歳 - 成人型歩行
答えを見る
解答 3
3歳では片足立ちができる。
問題9運動を学習する上で最後に習得することが望ましいのはどれか?
- 速度
- 適応性
- フォーム
- 正確性
答えを見る
解答 2
運動を学習する上で効率的な方法は
1フォーム→2正確性→3速度→4適応性
の順序である。
問題10常染色体優性遺伝でないものはどれか?
- マルファン症候群
- 家族性大腸ポリポージス
- レックリングハウゼン病
- ウィルソン病
答えを見る
解答 4
ウィルソン病は、常染色体劣性遺伝
常染色体劣性遺伝
血族結婚・脂質蓄積症・糖原病・ウィルソン病・重症複合型免疫不全症
問題11染色体異常でないものはどれか?
- クラインフェルター症候群
- 猫なき症候群
- ターナー症候群
- 血友病
答えを見る
解答 4
血友病は、遺伝子疾患であり、染色体疾患ではない。
問題12保健所の業務について誤っているのはどれか?
- 老人保健
- 労働災害保険
- 廃棄物処理
- 人口動態統計
答えを見る
解答 2
保健所の業務はしっかりと抑えておきましょう。
問題13次のうち誤っているものはどれか?
- 臨床期~病気と診断される~第三次予防
- 感受性期~健康増進~~第一次予防
- 前臨床期~組織・器官異常が全く見られない~第二次予防
- 回復・機能障害~悪化防止・リハビリテーション~第三次予防
答えを見る
解答 3
前臨床期
組織・器官の異常はあるが、本人は臨床的に病気と気づかない時期。
すなわち予防医学のレベルでは第二次予防となる。
問題14全身性エリテマトーデスについて誤りはどれか。2つ選べ。
- 高齢女性に多く発症する
- 顔面部に蝶形紅斑を認める
- 光線過敏となる
- 臓器障害は起こらない
答えを見る
解答 1・4
全身性エリトマトーデス(紅斑性狼瘡:SLE)
⇒ 全身性炎症疾患で、多臓器障害を特徴とする自己免疫疾患
- 出産可能な若い女性に多い
- 「顔面の蝶形紅斑」は必ず覚えましょう
- 日光に当たると悪化する皮膚疾患を呈することもあり
- 上記のとおりです
※腎障害(ループス腎炎),神経障害(中枢神経ループス)もみられます
問題15 ベーチェット病の症状について誤りはどれか?
- 口腔粘膜カタル性潰瘍
- 皮膚毛のう炎皮疹
- ぶどう膜炎
- 外陰部潰瘍
答えを見る
解答 1
ベーチェット病
⇒ 皮膚,粘膜,眼球に生じる原因不明の全身性炎症性疾患
四徴
①口腔内アフタ性潰瘍
②外陰部潰瘍
③皮膚毛嚢炎様皮疹
④眼のぶどう膜炎
1→カタルは粘膜における滲出性炎症のひとつ(粘液,滲液分泌亢進状態)
2,3,4は上記の四徴です
問題16止血について誤っている組合せはどれか?
- 緊縛法-四肢の大出血
- 血管修復法-大血管の出血
- 骨蝋-小児の若木骨折
- 血管内塞栓-食道静脈瘤
答えを見る
解答 3
骨蝋は別名ボーンワックスともいい、肋骨骨折などで使用される
(手術時などで骨からの出血に対して使用されるが、骨の癒合を妨げるという説もある)
問題17内開放性気胸と血胸との両病態に有効な治療法はどれか?
- 胸腔ドレナージ
- 輸血
- 陽圧呼吸
- 絆創膏固定
答えを見る
解答 1
自然治癒が期待できない気胸では脱気・抜気するため胸腔ドレナージを行う
血胸でも胸腔内に貯留した血を除去するため胸腔ドレナージを行う
気胸・血胸・膿胸・乳び胸などではドレナージにより圧迫された肺の再膨張を促す
内開放性気胸ではさらに陽圧呼吸を、血胸では病状をみながら輸血を行う
問題18先天性股関節脱臼について正しいのはどれか?
- 男子に多い
- 尻上がり現象がみられる
- 乳児期においてアリスサインがみられる
- 乳児期の治療は手術療法が主である
答えを見る
解答 3
先天性股関節脱臼の治療はリーメンビューゲルが広く用いられています
※リーメンビューゲル法
あぶみ式つりバンドのことで、乳児期における先股脱時の治療法である
問題19次のうち誤っているものはどれか?
- 大腿骨頭すべり症は青壮年の男子に多い
- 化膿性股関節炎は病的脱臼を起こす
- 変形性股関節症は二次性によるものが多い
- 特発性大腿骨頭無腐性壊死はアルコール中毒との関連がある
答えを見る
解答 1
大腿骨頭すべり症の好発年齢は思春期の男子です
問題20第6頚髄損傷で可能な動作はどれか?
- 坐位
- 起き上がり
- 寝返り
- プッシュアップ
答えを見る
解答 3
問題21関節リウマチの評価法はどれか。二つ選べ。
- カウプ指数
- ローレル指数
- スタインブロッカー分類
- ランスバリー評価
答えを見る
解答 3・4
関節リウマチ
ランズバリーの評価法(ランズバリーのRA活動指数)
スタインブロッカーらの機能分類・病期分類
問題22 柔道整復師法で50万円以下の罰金処せられないものどれか?
- 医師以外のもので、無免許で柔道整復を業としたもの。
- 広告の制限に違反したもの。
- 守秘義務違反
- 不正の事実に基づいて免許を受けたもの。
答えを見る
解答 2
柔道整復師法に規定されている罰則
A.1年以下の懲役又は50万円以下の罰金
B.50万円以下の罰金
C.30万円以下の罰金
50万円以下は無免許・守秘義務・虚偽免許。
プロフィール
西村 雅道
医学博士 柔道整復師 鍼灸師
一社)国際整体協会 和整體学院 インストラクター
和整體学院臨床センター センター長
PR
PR