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女性が輝やく時代:花の子接骨院院長・長谷川 瑠璃さん

インタビュー 特集

近年、柔整業界はかつてない岐路に立たされている。今後、柔整業界は、どんな活路を見いだせるのか?次世代を担う柔道整復師に託されているものは何であろうか?
また、このところ盛んに言われている「女性が輝く社会」とは、柔整業界においてもあり得るのだろうか?単に光があたっていないだけなのだろうか?
今、最も輝いている柔整業界の女性をクローズアップする。

花の子接骨院院長・長谷川 瑠璃さん

花の子接骨院
院長
長谷川 瑠璃さん

―何故、柔道整復師を目指されたのでしょうか?目指された頃のエピソードなどあれば教えてください。

高校1年生の時に柔道整復師になろうと決意しました。私は、高校1年生の時に大きな足のケガをしました。その治療をするために病院に行ったのですが、その時に、検査や手術をしてくれた医師が何度も注射を失敗し、すごく不安になりました。また、医師の説明を聞いても自分の症状や現状がよく解らず、その点についても不安に思いました。そこで、それならば自分の体の事は自分できちんと知っておきたい、できれば、自分の体は自分で治したいと思いました。その中でまず、怪我をした足を自分でテーピングしたり、どうリハビリすればいいのかを自分で調べたりしました。また、これらのことを以前からお世話になっていた接骨院の先生に教えて頂いたりもしました。そういう事を繰り返していたら今度は、先輩や同級生がした怪我について気になり、怪我とはどういう事なのか?なぜ起こるのか?といったことに興味が湧いてきました。

私が、高校3年の時に兄がボクシングのチャンピオンになったことも良いきっかけとなり、スポーツ選手のケアにも携わりたいなと思うようになりました。

―丁度、柔整の養成校が急増した時代と思いますが、学校時代の思い出など、教えてください。

先程お話ししました、以前からお世話になっていた接骨院の先生と、兄が診て頂いていた先生の御二方に行岡整復専門学校を薦めて頂き、そちらに進学する事にしました。それ以外にも、歴史と伝統があり柔整学校の中で一番古い学校、且つ一番学費が安いということも決めた理由の一つです(笑)。クラスメイトはみんな仲良く、遊びに行ったり勉強を教えあいっこしたりと楽しい思い出ばかりです。30人クラスの内、女性は4人でした。今も柔整師として続けている女性は2人だけですが、今でもみんなに仲良くして貰っています。

―開業されてからも勉強会にずっと参加されているようですね。

花の子接骨院

はい、それはずっと続けています。やはり私のまだまだ知らない知識や技術を知りたいという思いもありますし、講師の先生が同じ話をして下さっていても、聞き手の私の感じ方で全く違う話に聞こえるのです。その時に、私がなんとなく疑問に思っていることがちょっとしたキーワードどなって、点と点が線になって繋がることがいっぱいあります。それは、佐藤先生の勉強会でもそうで〝あっそういうことなんだ!!〟と納得できることが多々あります。私の勉強不足もありますが(笑)。

―研修期間は、辛かったですか?周りの先輩や先生と仰ぐ人はいらっしゃいましたか?

研修期間の6年間、辛かったこともあります(笑)。大きな声では言えませんが、師匠の先生に口をきいてもらえないことがあり〝何かしでかしたんだろうな〟ということもありました。そのようなこともありましたが、師匠の先生には本当によくして頂きました。その先生と出会ったのは、高校3年生の時に兄の施術を見学した時でした。先生は行岡にも年に1回、講演に来てくださっていました。私が柔整の国家試験に合格した時にお電話させて頂いて、兄の家族を含めて食事に誘って下さり、その流れで〝一度接骨院に見学においで〟と言って下さったんです。その後、毎週3回接骨院に見学に行かせて頂いてました。その時に、〝良かったら働かない?〟と先生が言ってくださり、働くことになりました。その先生は、私が柔整師を目指す際に導いて下さった先生で、6年間の修行時代も治療についてだけではなく様々な事を教えて下さり、今でも目標にしている先生です。

開業して2カ月位で兄弟子の先生に奨められて佐藤先生の勉強会にも行くようになりました。佐藤先生とお会いしてからは、沢山の知識や技術を学ばせていただき、私が質問した事にも明確な理由を生理学や柔道整復理論の元で説明してくださいます。本当に有り難いです。私がベースで行っている三軸修正法に佐藤先生が教えて下さった知識と技術を融合することにより、よりよい治療を実施しています。

―花の子接骨院の特徴を教えてください。

キッズスペース

一番は院長が女性であるという事です。患者さんの中には、男性には話しにくい悩みがある方も多くいらっしゃいますので、私であればと気軽に相談して下さいます。当院のキャッチフレーズは「女性と子供が安心して通える接骨院」ですので、女性と子供が安心して通えるように様々な工夫をしています。院内には、おもちゃやDVDプレーヤーを装備したキッズルーム、着替えや化粧直しが出来るパウダールーム、赤ちゃんと一緒でも施術出来る様にベビーチェアも設置しています。また、トイレにもベビーチェアを設置して子供さん連れでもお母さんがリラックス出来るようにしています。施術に関しては、怪我の改善をすることはもちろんですが、怪我の改善をする際に同時にバランス調整もしていますので、怪我を改善するだけではなく、怪我をしにくい体を作ることにも努めています。

―悩みを抱える女性と子供が安心して通える治療院とうたわれていますが、さしつかえなければこれまでどんなご相談がありましたか?

女性と子どもさんが沢山来院されます。怪我をして来られる方も多いんですが「子供の歩き方がおかしいんですけど、一度診てもらえますか?」といったものや「ボールの投げ方がおかしいんです」とか「よく怪我をするんです」といった様な相談もあります。女性特有の疾患だけを施術するという事はあまりありませんが、妊婦さんで、腰を痛めてこられる方の施術をしたり、逆子を戻す施術を行うことも多いです。また〝産後に手首やあちこちが痛い〟という方も割と多いですね。生理痛等の相談もよくあり、外傷の方に限らず内科的な相談も受けることもあります。近年女性や子供に栄養不足の方が多いので、そういった栄養指導もさせて頂いています。

―治療において心掛けていることがあれば?

一番は私自身が元気で笑顔でいることです。患者さんがお帰りになる時は、笑顔で帰って頂けるようにしています。痛くて辛くても、少しでも元気になって欲しいですので。それと同時に患者さんが入って来られた時の姿勢や歩き方、声色も気をつけて観察しています。

―整形外科病院との連携は如何ですか?

怪我の状態によっては、患者さんに〝整形外科に行ってください〟ということはもちろんあります。その場合には特定の医師ばかりを紹介するというよりも、なるべく患者さんの負担にならないように患者さんのご自宅と病院との距離を考えて一番行きやすい所をご提案するようにしています。

―子ども達や女性が相談に来られる地域の拠点になっているようですね!

お母さんがどんどん話すことによって、自分で喋れない子供が凄く増えてきています。大きくなるにつれてそのことが影響して来るように思うので、当院では〝自分のことだから自分で喋りましょう!自分の事は自分が一番解っているはずだから。〟と伝えています。お母さんが子どもの代弁をして、ついバーッと先に話してしまうのですが、それでは子供が自分自身について話す貴重なチャンスを逃しているような気がします。

私は、子供達の成長の手助けをしたいと思っています。やっぱり子供にしか分からない心の悩みや体の悩みがいっぱいあります。逆もしかりでお母さんが伝えたい事も子供には伝わっていない事もありますので、施術を通して親御さんと子供を繋ぐ架け橋としての役割を今後もしていきたいです。

―今後どのような活動や接骨院運営をされていきたいと思われていらっしゃいますか?

やりたいことはいっぱいあります。10年後には私自身結婚もして子どももいるはずだと思っているので、今から子どもがいても大丈夫なように準備しています。あとは自分がこうやったら使いやすいだろうなというサポーター等も考案して製品化したいという気持ちもあります。

―女性同士のネットワークはあるのでしょうか?

作りたいと思っています。結構仲の良い女性の先生は沢山います。他分野の女性ともよく話をするんですが、やはり苦しんでいる女性は多いので、相談ネットワークみたいなものを作って、本当につらい思いをし困っている女性や子供の手助けが出来るようにしたいという話をしています。

プロフィール

昭和63年2月、西脇市生まれ。

平成18年、西脇高等学校卒業。同18年、行岡柔道整復専門学校入学。同21年、卒業。21年、柔道整復師免許資格取得。21年、三宅接骨院勤務。
28年、「花の子接骨院」開業。

家族構成 父母五人兄姉
趣味 神社仏閣巡り マラソン ゴルフ 英会話勉強中
好きな言葉 一期一会 和顔愛語

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