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これだけは知っておいて【第83回:接骨院経営を考察する そのⅠ】

これだけは知っておいて 特集

明治国際医療大学 教授
長尾淳彦

現在の柔道整復療養費の料金で接骨院経営の収支がどのようになっているかシミュレーションしてみた。

勤務体制

従業員数柔道整復師2名(施術管理者1名・勤務柔道整復師1名)
受付並びに事務(施術管理者の妻)1名
施術時間午前9時―12時(3時間)
午後4時―8時(4時間)
計7時間
週の内訳月・火・木・金(午前・午後)/水・土(午前のみ)
日祝休み
月の内訳午前・午後・・・15―16日間
午前のみ・・・・8日間
日祝・・・・・・5―6日間

患者について

1日の平均患者数午前10名/午後15名
計25名
うち新患2名
25名の部位数の内訳1部位・・・5名
2部位・・・15名
3部位・・・5名
負傷捻挫、打撲、挫傷

柔整療養費料金

1部位610円

<内訳>
後療料505円
温罨法料75円
電療料30円
2部位1,220円

<内訳>
後療料505円×2=1,010円
温罨法料75円×2=150円
電療料30円×2=60円
3部位1,220円+366円=1,586円

<内訳>
・2部位まで
後療料505円×2=1,010円
温罨法料75円×2=150円
電療料30円×2=60円
=1,220円 

・3部位目
後療料505円×2
温罨法料75円
電療料30円
=610円×0.6
=366円

売り上げと支出

1日の売り上げ合計29,280円

<内訳>
1部位610円×5名=3,050円
2部位1,220円×15名=18,300円
3部位1,586円×5名=7,930円
月の売り上げ合計656,320円

<内訳>
29,280円×15日=439,200円
14,640円×8日=117,120円
その他(労災、自賠責など)100,000円
支出合計600,000円

<内訳>
テナント料・・・160,000円
水道光熱費・・・40,000円
人件費・・・・・320,000円
(勤務柔道整復師200,000円、受付120,000円)
材料費・・・・・30,000円
諸経費・・・・・50,000円
残金56,320円

健康保険料、労災保険料、雇用保険料、退職金積立、電療機器入替積立などを考えると施術管理者である柔道整復師は妻の120,000円で生活しなければならない。

休み時間や休日の有効利用を積極的に考えないと経営的には相当苦しい。

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