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ご高診願い・紹介状の書き方について【第4回:医師への対診・紹介例④】

ご高診願い・紹介状の書き方について 特集

紹介状は大切な患者を医師に診察いただくための手紙です。要点をとらえることは勿論、丁寧な文面でありながら簡潔に作成することが必要です。そして気持ちを込めて、誠意ある内容となることが大切です。患者のプライバシーを守ることも忘れてはなりません。

また、診察いただく医師の氏名も誤りのない記載は勿論のこと、書面の完成後は読み返して内容の再確認することを怠ってはいけません。宛名に添える脇付けは、「侍史」や「机下」が比較的多用されています。侍史や机下に「御」や「ご」を加える必要はありません。

§ ○○脳神経外科クリニック 院長 ○○先生御侍史

患者:78歳 男性
上記患者、本日、原付バイクのエンジン始動キック動作を数十回行い、右脚の痛みを訴えて来院されました。同下肢は筋性損傷として治療を致しましたが右上肢の動作が少し緩慢なる状態を呈しており、中枢神経的症状を案じます。
ご指導を頂戴いたしたく宜しくお願い申し上げます。

精査にて脳梗塞初期であることから直ちに点滴を行い、以後通院にて継続した治療を行います。このような初期の脳梗塞に本当によく気付かれました。よかったです。

§ ○○市民病院 ○○センター長 ○○先生ご侍史

患者:7歳 女性
歩行中に転倒し、右足関節を捻挫受傷し治療いたしました。治療経過中に足関節との関連が否定される膝部の腫脹や跛行が数回、確認されました。これまでにも転倒する機会が多いとのことでございます。ご高診賜わりたく何卒よろしくお願い致します。

本日診察したところでは関節腫脹も跛行も認めておりません。しかし腹臥位で股関節内旋が90度、外旋10度と極端な内旋優位で、当然knee-in歩行とX脚が認められます。本来3-4歳児の特徴ですがそれが遷延していると考えられます。回旋異常による膝関節痛とすれば運動や体操の後に発症することが多いので本人の場合と合致します。しかし翌朝も痛がるとなると別の因子も考えねばなりません。懸念しておられるのはIRAのようなリウマチ性疾患ではないかと存じます。その可能性は否定できません。しかし現在まったく無症状ですのでレントゲンはじめルーチンの血液検査に踏み切るのはためらわれます。今後同様の腫脹、跛行症状が発生したときに時をおかず来院の上、症状や背景を明らかにしてゆきたいと考えています。

§ (医)○○整形外科 ○○先生机下

患者:37歳 男性
上記の者、路上歩行中に転倒し肘部を強打いたしました。関節内での骨傷及び側面の靭帯損傷を疑い固定処置いたしました。柔道整復後療の同意を頂戴致したく何卒よろしくお願い申し上げます。

左肘関節内側々副靭帯損傷・左肘関節内軟骨損傷
ご紹介いただきありがとうございます。
Xpにて著変ありません。関節内に水腫少しあるようです。上記疑いますので持参された貴院での固定装具を2W続けるよう説明しました。引き続き貴院にて御加療いただきたく思います。今後ともよろしくお願い申し上げます。

§ 町立○○病院 整形外科 外来担当医 殿

患者:58歳 女性
買い物中に転倒し胸部を強打し疼痛を訴えます。胸部前面で介達痛を認め特に第6 肋骨部(乳頭線上)で圧痛を有します。ご高診・ご指導宜しくお願い致します。

御紹介ありがとうございました。本日レントゲン上、明らかな骨折線認めませんでした。症状よりバスとバンド固定2・3Wが良いと考えます。今後の治療もよろしければ先生の所でお願い申し上げます。

【 昭32.1.18 保険発5 】

7月11日医発第627号による厚生省医務局長、保険局長通ちょう中、下記について健康保険医療養担当規程および柔道整復師団体との協定事項に照し、いささか疑義を生じたので御教示願いたい。

  1. 地方医師会等の申し合わせ等により、医師が柔道整復師から脱臼又は骨折の患部に施術するにつき同意を求められた場合、故なくこれを拒否することのないよう指導すること。
1.「故なく」というのは、「柔道整復師の療術に委ねて治療上差支えないと認められる場合において故なく」の意であって、健康保険保険医療養担当規程第9条の趣旨と相反するものではない。(参考 保険医は患者の疾病又は負傷が自己の専門外にわたるものであるという理由によって、みだりに、施術業者の施術を受けさせることに同意を与えてはならない。)
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