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ご高診願い・紹介状の書き方について【第8回:医師への対診・紹介例⑧】

ご高診願い・紹介状の書き方について 特集

§ ○○病院 整形外科医長 △△先生 ご侍史

患者:65歳 男性
梯子から転落し踵部を強打されました。
踵骨の骨折に思えますのでご高診何卒よろしくお願い申し上げます。

ご紹介ありがとうございました。癒合期間やアライメントを考えますと手術療法適用と考えますので当科にて加療させていただきます。今後ともよろしくお願い致します。

§ △△病院 整形外科 ○○先生 御机下

患者:15歳 男性
サッカー競技中に下肢の開脚が強制された状態で転倒し、股関節前面に強度の腫脹と疼痛を認めております。ソケイ部に限局的な圧痛を有しており同部損傷を考えます。

ご紹介ありがとうございました。X-P撮らせて頂きましたが本日のX-Pでは骨折ははっきりしません。ソケイ部打撲として投薬及び安静を指示させていただきました。1週間で改善無き場合、再診するように伝えております。今後とも宜しくお願いします。

§ ○○整形外科院長 ○○先生御侍史

患者:23歳 男性
30キロの米袋を持ち上げた際に腰部を負傷され約2週間の安静で回復せず来院いたしました。背筋の著しい緊張と共に強度の腰部痛を認めております。構築的損傷を案じております。ご高診の程よろしくお願い致します。

第5腰椎分離症を認めますがX-P上骨再生して来ております。明らかな神経学的異常所見は無く疼痛の原因としては腰椎分離症による背筋痛と思われます。内服処方しましたが、物療の効果も必要と考えますので貴院での加療をお願い致します。

§ △△病院 整形外科部長 ○○先生

患者:75歳 女性
自宅内で転倒され腰部痛及び殿部痛を訴え自力歩行で来院されました。右股関節内側部での腫脹・同部の圧痛から大腿骨頸部の骨折を疑います。ご高診並びにご指導賜りたく何卒よろしくお願い申し上げます。

大腿骨転子間骨折ですので当科で入院の上オペいたします。大腿骨頸部付近の骨折では歩行が可能である場合もあるようです。ご紹介ありがとうございました。

§ ○○病院 副院長 △△先生ご侍史

患者:78歳 女性
釣り竿を引き上げる際に右肘部を捻り負傷されました。外傷性症状もさることながら肘外側~肘頭部の発赤及び発熱が見られます。小院の業務範囲外と思われますので宜しくお願い申し上げます。

肘部の関節損傷のみならず同蜂窩織炎を認めます。当院の整形外科外来にてしばらく点滴治療を行いたいと思います。今後ともよろしくお願い致します

§ (医)△△整形外科 ○○先生 御侍史

患者:76歳 女性
自宅階段より転落され腰上部及び左胸部での疼痛を訴え3回の柔整治療を致しましたが、疼痛や疼痛緩和動作に変化が見られず、ご高診を頂戴いたしたくお願い申し上げます。

XPではL1圧迫骨折(陳旧性)を認める以外、肋骨についても骨傷(-)でした。しかし下位肋骨Ⅶ付近に沿っての痛みが強くバストバンド固定と内服にて経過を見させて頂きます。

柔道整復の臨床現場から医科へ患者紹介や指導を頂くための対診をする場合には、整形外科がほとんどです。整形外科医の多くは、それぞれに専門を有しておられますので専門領域に応じた紹介や対診を行うことはより良い選択であると言えます。
骨折や骨折の疑いのある場合には、柔道整復師として適切な治療や固定処置を行った上で紹介することが大切です。確かな判断・確実な治療を実践いただきたいと願います。

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