徹底的に柔道整復師【第2回:松葉杖について そのI】
明治国際医療大学保健医療学部柔道整復学科
教授 長尾淳彦・助教 丸山顕嘉
松葉杖は、下肢の受傷時の体重免荷や支持性の拡大のために使用します。また、受傷時だけでなく身体のバランスが悪い人、下肢長(脚の長さ)の左右差のある人が使うと移動が楽です。
松葉杖には、木製(写真1)、アルミ製(写真2)(共に調整式)があります。
両松葉杖(2本1組)、片松葉杖(1本)として使用する場合があります。両松葉杖はしっかり身体を支えるため安定性を確保でき、下肢への負担が少ないです。
上肢が健常であることとバランス感覚を必要とします。
片松葉杖(1本)の場合
右膝関節靭帯損傷(写真3・4)の場合、健側(写真5)、患側(写真6)どちらに松葉杖を持ちますか?
正解は健側(写真5)です。右膝を痛めた場合は左手で松葉杖を持つのが正解です。
試しに健側、患側に持って歩行すると分かります。痛めた右側脚と左側松葉杖を同時に出すと右側脚と松葉杖に体重が分散され、痛めた右側脚が楽になります。(写真7・8・9)
反対に痛めた右側に松葉杖を持つと痛めた右側脚に体重が掛りバランスが崩れうまく歩けません。(写真10・11・12)
不意に尋ねられると瞬時に正しく答えられません。日々のトレーニングと検証が必要です。
(モデル:古川康之)
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