柔道整復師国家試験対策【第4回:解剖学のポイント ―内臓器系・内分泌系編―】
内分泌器
- 1)
- 内分泌とはどういう現象
内分泌腺細胞で作られたホルモン(化学伝達物質)が血液へ放出される現象
- 2)
- ホルモンとは何か
内分泌腺細胞で作られた化学伝達物質
- 3)
- ホルモンの特性
1.内分泌腺細胞で作られる
2.血液中に分泌される
3.標的細胞を持ち、特異的に働く
- 4)
- ホルモンの分泌調節
フィードバック機構(負のフィードバックが主体)
- 5)
- 内分泌器官の種類
下垂体 松果体 甲状腺 副甲状腺(上皮小体)
副腎(皮質・髄質) 膵臓(膵頭部)
(生殖腺、視床下部も便宜的含むこともある)
- 6)
- ステロイドホルモンの種類
性ホルモン
(アンドロゲン テストステロン エストロゲン プロゲステロン)
副腎皮質ホルモン
(アルドステロン コルチゾル )
- 7)
- アミンホルモンの種類
甲状腺ホルモン(サイロキシン トリヨードサイロニン)
副腎髄質ホルモン(アドレナリン ノルアドレナリン ドーパミン)
松果体ホルモン(メラトニン)
- 8)
- 視床下部ホルモンを産生している細胞
視床下部にある隆起核
- 9)
- 視床下部ホルモンの種類
成長ホルモン放出ホルモン
成長ホルモン抑制ホルモン
プロラクチン放出ホルモン
プロラクチン抑制ホルモン
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン
副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン
性腺刺激ホルモン放出ホルモン
- 10)
- 下垂体前葉ホルモンの種類
成長ホルモン プロラクチン
甲状腺刺激ホルモン 副腎皮質刺激ホルモン
性腺刺激ホルモン
- 11)
- 男性、女性における性腺刺激ホルモンの種類
男性:精子形成ホルモン 間細胞刺激ホルモン
女性:卵胞刺激ホルモン 黄体形成ホルモン
- 12)
- 下垂体後葉ホルモンの種類
バゾプレッシン オキシトシン
- 13)
- 下垂体後葉ホルモンの産生部位と産生細胞
視床下部の視索上核・室傍核
- 14)
- 甲状腺に存在する内分泌細胞
濾胞細胞・傍濾胞細胞
- 15)
- 濾胞細胞から分泌されるホルモン
サイロキシン トリヨードサイロニン
- 16)
- サイログロブリンとは何か
甲状腺ホルモンを貯蔵する際の形
濾胞内のコロイドで蓄えている
- 17)
- 傍濾胞細胞から分泌されるホルモン
カルシトニン
- 18)
- 副腎皮質の層構造を外側から
球状帯(球状層)
⇒束状帯(束状層)
⇒網状帯(網状層)
- 19)
- アルドステロン、コルチゾルは副腎皮質からの分泌部
アルドステロン:球状帯
コルチゾル:束状帯
- 20)
- 副腎髄質ホルモンの胚葉由来と親和性組織
外胚葉由来でクロム親和性組織
※ クロム親和性組織⇒副腎髄質と交感神経節
※ 副腎皮質は中胚葉由来
- 21)
- 副腎髄質から分泌されるホルモン
アドレナリン ノルアドレナリン ドーパミン
- 22)
- 膵島を構成する細胞と、それぞれの細胞から分泌されるホルモン
A細胞:グルカゴン
B細胞:インスリン
D細胞:ソマトスタチン
- 23)
- テストステロンを分泌する細胞と存在部位
間細胞、精巣の間質
- 24)
- 曲精細管壁に存在する細胞とその働き
セルトリ細胞、精子形成の支持・栄養
- 25)
- 精巣小葉内に存在する精細管
曲精細管
- 26)
- 曲精細管から尿道までの精液の排出路
曲精細管⇒直精細管⇒精巣網⇒
精巣輸出管⇒精巣上体管⇒精管⇒
精管膨大部⇒精嚢⇒射精管⇒尿道前立腺部
- 27)
- 精上皮の存在部
曲精細管壁
- 28)
- 卵胞ホルモン、黄体ホルモンをカタカナ名称
卵胞ホルモン:エストロゲン 黄体ホルモン:プロゲステロン
- 29)
- 卵胞の発育部
卵巣の皮質
- 30)
- 卵胞の分化過程
原始卵胞⇒一次卵胞⇒二次卵胞⇒成熟卵胞(グラーフ卵胞)
- 31)
- 卵管を分類
卵巣側から、漏斗部⇒膨大部⇒峡部⇒子宮部
- 32)
- 卵子を受容する部位と、受精が行われる部位
卵管の漏斗部で排卵された卵子を受容し、卵管膨大部で受精
- 33)
- 子宮の粘膜上皮
ほとんどが単層円柱上皮、子宮頸部は重層扁平上皮が多い
- 34)
- 子宮の筋層構造
3層、内層縦走筋、中層輪走筋、外層縦走筋
- 35)
- 膣前庭に開口するもの
尿道 膣 大前庭線
消化器47項目、呼吸器27項目、泌尿器24項目、内分泌器(含む生殖器)35項目の主要ポイントをお送りました。今回は、かなりボリュームがありましたが、各系統の中で、それぞれの臓器毎にしっかりと知識を整理しながら記憶するようにしていくことが重要となります。それが疎かになると内臓器、内分泌系に対して非常に苦手意識を形成しやすくなってしまいますので、各臓器の特徴、主要な部分をひとつひとつ整理して、記憶するように努めて下さい。内臓器、内分泌器からは3〜5題程度の出題が予想されます。しっかりとポイントを把握し得点分野となるようにしてください。
また、今回の内容で疑問や理解できにくい部分は、教科書や友人に聞いてみるなりして整理していってください。次回来月みなさんが苦手とする神経系を中心とした主要ポイントをお送りします。それまでに、今回の内容をある程度は把握するようにしておいてください。また、ある程度把握した場合は、国家試験の過去問などを一度実施してみるのもよいでしょう。それではまた次回宜しくお願い致します。
西村 雅道
●プロフィール
西村 雅道
柔道整復師、鍼灸師、柔道整復専科教員、医科学修士
平成15年より平成26年まで学校法人杏文学園東京柔道整復専門学校に在職、同校の国家試験対策を牽引。また国家試験対策塾『杏文塾』の代表として同塾を運営。著書に一般臨床ポイントマスター。現在北里大学大学院博士課程に在学。