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これだけは知っておいて【第87回:柔道整復の原点を大切にしながら現状に則した業界の在り方をデザインする】

2022/06/01

明治国際医療大学 教授
長尾淳彦

柔道整復師業界が「疲弊」していると言われて十数年が経つ。昭和63年個人契約が解禁され平成10年の福岡裁判により柔道整復師養成施設置基準の緩和の頃、柔道整復師は本人にとっても家族にとっても「憧れ」の職業であったのであろう。周囲の目も「接骨院の先生」として見られ、収入においても公務員の部長クラスの年収はあったであろう。そして、柔道整復療養費もそこから10年間くらいは増加の一途をたどった。

平成23年度の4085億円(国民医療費385850億円)をピークに令和元年度は3178億円(国民医療費423644億円)と900億円(国民医療費37794億円増加)も減少している。

国民医療費も他の療養費も増加しているのに柔道整復療養費のみが年々減少しているのはナゼか?
柔道整復師も柔道整復施術所も年々増加しているのに柔道整復療養費が減少しているのはナゼか?

柔道整復療養費の算定に多部位施術逓減、長期施術逓減が導入され、更に多部位の負傷原因、長期施術の長期理由等の支給申請書への記載が付記されたこと。保険者、外部委託会社による行き過ぎた患者照会のため患者並びに家族の受診抑制がかかった。柔道整復療養費を使わず、自費施術の施術所に切り替えたなどの可能性はうかがい知れるが本当のことはわからない。

柔道整復師並びに柔道整復施術所の経営に関する実態調査を行わなければ憶測だけの議論と対策に終わってしまう。

業界全体で動き出さなければ誰も助けてはくれまい。しかし、業界内だけで出来ることはたかが知れている。国を巻き込んで国が介入できるような「柔道整復師業界再建案」を構築していかなければならない。

柔道整復師業界の大きな組織として、柔道整復師養成施設の集合体である「公益社団法人全国柔道整復師学校協会」、柔道整復師国家試験の実施や柔道整復師の登録、施術管理者研修や各種研修を行う「公益財団法人柔道整復研修試験財団」、柔道整復師の学術団体として唯一日本学術会議に登録されている「一般社団法人日本柔道整復接骨医学会」、職域団体の「公益社団法人日本柔道整復師会」がある。

「公益社団法人全国柔道整復師学校協会」「公益財団法人柔道整復研修試験財団」「公益社団法人日本柔道整復師会」については全ての柔道整復師が会員などとして参画し活動できる組織ではない。

しかし、学術団体である「一般社団法人日本柔道整復接骨医学会」は全ての柔道整復師が入会して活動できる組織である。

全ての柔道整復師の意見や要望そして、進むべき道などを議論できる場と機会を創っていかなければなりません。
「一般社団法人日本柔道整復接骨医学会」に入会して研究を通じてご自身の意見などを発信しましょう。

 

 

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