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(公社)愛知県柔道整復師会 社団法人設立50周年記念式典

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公益社団法人愛知県柔道整復師会の社団法人設立50周年、創立88周年、協同組合設立19年記念式典が12月7日(日)午前11時よりウェスティンナゴヤキャッスル(青雲の間)にて開催され、来賓、関係者、会員の方々が大勢集まり格調高く開かれた。

会場
森川伸治会長

(公社)愛知県柔道整復師会副会長・長谷川貴一氏による開式の辞で始まり、(公社)愛知県柔道整復師会会長・森川伸治氏は式辞で、柔道整復の歴史を振り返り、また創立88周年を迎えた(公社)愛知県柔道整復師会の歴史について〝大正15年、愛知県柔道整復術組合として認可、昭和2年に現在の「愛知県柔道整復師会」へと名称変更、初代会長には中神藤一氏が就任。昭和9年、全国に先立ち愛知県と健康保険の協定を締結した宮本秀吉二代会長は全国から先見性を高く評価されました。その後、幾多の苦難を乗り越えながら、東海道新幹線が開通、東京オリンピックが開催された昭和39年に「社団法人愛知県柔道整復師会」が誕生しました。

本会50年間の歩みの中で近代柔道整復業界の父といっても過言ではない米田一平先生の業界へのご貢献は大きく、医師でありながら柔道整復師の資格を取得され、接骨術の医学的解明と柔道整復の優れた側面に光を当て接骨医学の啓蒙・普及に並々ならぬお力添えを頂き、特に昭和56年、全国柔整学校協会会長として柔道整復師の指導要領の整理にご尽力され、柔道整復師の業務内容の飛躍的な向上を成し遂げられたことは本会のみならず近代柔道整復業界に大きな足跡を残すことが出来ました。創立から88年間、社団法人設立50年間の長きに亘り地域医療の一端を担うことが出来たのは、多くの先人、恩人たちの想像を絶するご苦労とご指導ご協力があったからこそと感謝の念でいっぱいです。

しかしながら近年、我々柔道整復師を取り巻く環境は数々の厳しい問題を抱えており、柔道整復専門学校の乱立、資格者の急増、組織率の低下、柔道整復療養費の伸び率、一部柔道整復師のモラル低下、それに伴った保険者による療養費審査の強化等、我々にとって大変大きな問題ですが、柔道整復師自身がこの現実を作り上げてきたことも事実であり、我々柔道整復師一人一人がこれらを深く認識して取り組んでいかなければ柔道整復師の未来はないと言っても過言ではありません。柔道整復術は、海外からも評価を得られる技でありこの技術と学問の継承こそが本会の大切な使命です。国の施策として地域包括ケアシステムへの参入に関して現在行政関係者並びに愛知県医師会様や名古屋市医師会様にお願いしているところです。この厳しい環境の中で柔道整復師が医療の一端を担い、国民の健康増進、福祉向上のために邁進できる体制の構築が責任ある公益社団法人に属する真面目な本会の会員たちでなければ成しえないことであると確信します。上部団体である公益社団法人日本柔道整復師会工藤会長ご指導の下、我が国のかけがえのない伝統医療である柔道整復術を守り育んでいくと共に真摯かつ切実なる自助努力こそが最大の務めであることを心に深く刻み精進努力して参ることを会員を代表してお誓い申し上げます〟等、凛と述べた。

来賓祝辞が行われ愛知県知事・大村秀章氏は〝愛知県の地域医療、福祉の分野でご尽力頂き感謝申し上げます。愛知県柔道整復師会の皆様におかれましては、学会や学術研修会を開催される等、会員の資質の向上に努められボランティア活動等を通じ県民の健康づくりに大きく寄与されて来ました。今後ますます高齢化が進展していく中で柔道整復師の皆様が、地域における高齢者の健康を支えることをこれからも是非お願い申し上げたい。愛知県と柔道整復師会さんは、災害時の救護活動に関する協定を締結しており心強い限りです。私は厚生労働関係の仕事をさせて頂いていた関係で療養費の改定も何回かやらせて頂きました。今後とも柔道整復師会の皆様がた心一つにして国民の健康保持増進のためにご尽力頂きますようお願い申し上げたい。この50年が、60年70年100年と続きますように益々のご発展を祈念申し上げます〟等、挨拶。

続いて愛知労働局長・藤澤勝博氏は〝日頃から厚生労働行政にご支援ご協力頂きお礼申し上げます。全国的に労働災害が増加しており、愛知県においても平成26年度上半期に労働災害で亡くなられた方が25%増、10月末現在で47名の尊い命が亡くなり毎年6千人以上の方が労働災害に遭われている状況です。柔道整復師会をはじめ会員の皆様には被災労働者の早期の社会復帰に対して適切な施術を行って頂き、引き続き労災補償制度の円滑かつ適正な運営にご理解とご協力をより一層お願い申し上げます〟と挨拶。

愛整会顧問前衆議院議員・江﨑鐵磨氏は〝私はまさに柔道整復師会の先生方は、江戸時代の赤ひげのような役割だと思っています。医療機器に頼らず患者さんの話をしっかり聞きながら手当をされ、役割を夫々の先生方は見事に果たしておられます。浅井正孝会長が急逝され、佐久間稔晴前会長、森川会長に親身にお世話を頂いて今日の私があります。先生方のいろいろな要望をしっかり受け止めながらこれからもお役に立つ、これが私どもの唯一の恩返しです〟等話した。

愛整会顧問参議院議員・藤川政人氏は〝今アベノミクスをはじめ地域が額に汗したその分まで実感できる経済、産業の育成に向かって一層邁進していく所存です。夫々の地域において先生方の声を聞き、夫々の課題に対し猪突猛進頑張る所存です〟等、話した。

(公社)愛知県医師会会長・柵木充明氏ご名代で副会長・山本楯氏が〝今回の衆議院の解散により今後の社会保障制度の道筋が不明確なまま先送りされました。与野党は共に政局優先に明け暮れ将来の国民の健康と安心を保障する制度の早期実現には不安を感じざるを得ません。私ども愛知県医師会は医療界に山積する諸問題に対し貴会をはじめとしていろんな団体と協力して難問に対処して参りたい。私たち医療に携わる者としては、この激変の時代、現場と医療に理解を示し協力して頂ける議員を支援し当選させることが必要で今後とも政治の動向には注視していく必要があると思っています。貴会におかれましては同じ国民の医療を守る団体として今後さらなる飛躍をお祈りしてお祝いの言葉とさせて頂きます〟と柵木会長祝辞を代読。

工藤鉄男会長

次に(公社)日本柔道整復師会会長・工藤鉄男氏が〝50周年心からお祝い申し上げたい。森川会長の式辞挨拶で愛知県の「柔整ミクス」というべき方針を述べられ、この方向性は日本柔道整復師会の「柔整ミクス」といっても過言ではないほどで、混乱した時代に方向性を示して頂いた。柔道整復は日本で生まれた民族医療であり、その民族医療の哲学は、人の幸せ・利他の精神・思いやり・感謝の心、それら日本特有の精神を医療に取り込んだもので、今日お見えになっている米田病院一族の先生たちが西洋医学の科学的根拠の下に手当をする、日本で必要な医療の一部として位置づけご指導頂いていることに対し、多くの柔道整復師の皆さんが心から感謝をしなければいけない。皆さんご承知の通り、政治の世界も社会保障の世界も凄い勢いで変わってきています。ダーウィンの法則からいえることは、この世の中で生き残るのは腕力が強い者や賢い人ではない。まさに時代の変化、明日の変化に対応できる人たち、組織が残っていくのだと言われています。この少子高齢社会、人口減少の中で経済的に日本が抱える問題を回避するために自民党の先生たちは必至で戦っており、我が業界もこの素晴らしい民族医療を残すために政治なくして柔整なしの思いで先達の先生たちが一生懸命努力してきたこの流れを継承し、未来を託された者の責任として頑張っていかなければいけない。未来に向かって頑張っていきましょう〟等、力強く挨拶。

配布資料

表彰式が行われ、特別医療法人米田病院理事長・院長・米田實氏に特別感謝状と記念品の贈呈が行われた。続いて、社会福祉法人中日新聞社会事業団と日本赤十字社愛知県支部に記念事業目録の贈呈が行われた。また、(公社)愛知県柔道整復師会に愛知県知事感謝状、名古屋市長感謝状、愛知労働局長感謝状が手渡された。日本福祉大学社会福祉総合研修センターからは、転倒予防、腰痛予防に対する地域の高齢者や介護職員の健康増進に貢献したことで感謝状が贈られた。

愛知県知事表彰は早川信義氏と藤川和秀氏の2名が授与、(公社)日本柔道整復師会会長・工藤鉄男氏より会長表彰が三谷誉氏に贈られた。日整永年会員表彰は10名の中から南栄一氏が代表して授与。愛知県会長表彰に移り、長寿会員表彰4名、喜寿会員表彰9名、永年勤続役員表彰2名、特別功労表彰は、竹内康氏ら4名、永年業務精励会員表彰125名を代表して内田敦子氏、学術功労会員表彰5名を代表して佐藤鉱樹氏、柔道功労会員表彰25名を代表して河合一弘氏、優良会員表彰10名を代表して山本満氏、職員感謝状は小村三都夫事務長と前野由美子事務長代理に贈られた。

表彰者192名を代表して紙谷建生氏が受賞者代表謝辞を述べた。最後に副会長・藤川和秀氏が閉式の辞を行い、厳かな式典が終了した。

◇祝賀会が開かれ、森川会長の挨拶に続いて名古屋市長・河村たかし氏の来賓祝辞、前衆議院議員・丹羽秀樹氏、参議院議員・荒木清寛氏の挨拶が行われた。

米田實先生

中部接骨学会会長、特定医療法人米田病院理事長院長・米田實氏が〝先程は米田病院全体が頂いた表彰ではないかと思っております。米田一平が亡くなりまして23年になります。私どもよく考えますと医師としても教えて頂いた40年であったと思っております。我々は先に何を残せるのか、我々は何を受け継いだのか、もう一度考えますと柔道が基盤ではないかとおそらく皆様思っていると思います。「縁尋機妙」、今日は私を新たにさせる一日でした。皆さんもっと自信を持って柔道整復師というものをもう一辺考え直すことが私を含めて必要ではないかと思っています〟等、挨拶された。西川流師範西川允喜幸こと芝流家元・芝千桜さんによる祝舞が舞われ、乾杯ご挨拶は(公社)日本柔道整復師会副会長・木山時雨氏、万歳三唱は(公社)日本柔道整復師会副会長・萩原正和氏が高らかに行い、晴れやかな宴が幕を閉じた。

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