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柔道整復師と介護福祉【第114回:障害福祉サービスの基礎知識ver2】

柔道整復師と介護福祉 特集

令和6年度報酬改定 障害福祉サービス、介護保険、医療保険をまたぐ訪問看護について

新体系では、24時間体制加算に業務負担軽減の区分が追加。区分として、業務負担の軽減を行っている場合が追加されました。

算定要件

  1. 利用者及び家族等に説明し、同意を得ること。
  2. 利用者又はその家族等から電話等により看護に関する意見を求められた場合に、常時対応できる体制にある場合であって、計画的に訪問することとなっていない緊急時訪問を必要に応じて行うことができる体制にあること。
  3. 看護師等以外の職員が利用者又はその家族等からの電話等による連絡及び相談に対応する際のマニュアルが整備されていること。
  4. 緊急の訪問看護の必要性の判断を保健師又は看護師が速やかに行える連絡体制及び緊急の訪問看護が可能な体制が整備されていること。
  5. 当該訪問看護ステーションの管理者は、連絡相談を担当する看護師等以外の職員の勤務体制及び勤務状況を明らかにすること。
  6. 看護師等以外の職員は、電話等により連絡及び相談を受けた際に保健師又は看護師へ報告すること。報告を受けた保健師又は看護師は、当該報告内容等を訪問看護記録書に記録すること。
  7. 指定訪問看護事業者は、連絡相談を担当する看護師等以外の職員に関して別紙様式2を用いて地方厚生(支)局長に届け出ること。
  8. 下記の業務負担軽減の取り組みを①または②を含む2項目以上を満たしている場合には、イ(6,800円)を算定する。
  9. イを算定する場合には、看護業務の負担の軽減に資する十分な業務管理等の体制が整備されていること。

看護業務の負担軽減の取組について評価

算定要件

  1. 夜間対応した翌日の勤務間隔の確保
  2. 夜間対応に係る勤務の連続回数が2連続(2回)まで
  3. 夜間対応後の暦日の休日確保
  4. 夜間勤務のニーズを踏まえた勤務体制の工夫
  5. ICT、AI、IoT等の活用による業務負担軽減 電話等による連絡及び相談を担当する者に対する支援体制の確保

「訪問看護医療DX情報活用加算」の新設

指定訪問看護ステーションにおいて、居宅同意取得型のオンライン資格確認等システムを通じて利用者の診療情報を取得し、当該情報を活用して質の高い医療を提供することに係る評価を新設。介護障害福祉分野に関してもDXの推進は喫緊課題です。

算定要件

  1. オンライン資格確認を実施し、利用者の診療情報を取得した上で、訪問看護の実施に関する計画的な管理を行うこと。
  2. オンライン請求を行っていること。
  3. オンライン資格確認を行える体制を有していること。
  4. 医療DX推進の体制に関する事項及び質の高い訪問看護を実施するための十分な情報を取得し、及び活用して訪問看護を行うことについて、当該訪問看護ステーションの見やすい場所に掲示していること。
  5. 上記の掲示事項について、原則として、ウェブサイトに掲載していること。

「緊急訪問看護加算」の要件が見直し

算定要件

  1. 保険医の指示に基づき、看護師等が緊急に訪問看護を実施した場合。
  2. 利用者またはその家族からの電話等による緊急の求めに応じて、主治医の指示によって訪問看護を実施した場合は、その日時、内容及び、対応状況を訪問看護記録書に記録すること。
  3. 算定理由を訪問看護療養費明細書に記載すること。

オンライン請求に向けて、訪問看護指示書の様式の見直し

算定要件

  1. 令和6年6月から訪問看護のオンライン請求が開始されることから、訪問看護指示書(精神科訪問看護指示書)の傷病名について、傷病名コードを記載することとされました。
  2. 変更後の様式は分かり次第追記します。

明細書の無料発行が義務化(経過措置あり)

令和6年6月より、訪問看護事業所での明細書の無料発行が義務化され、同時に診療所(医科・歯科)についても、明細書無料発行の義務の免除に関する既定が廃止されます。

また、既に交付が義務付けられている領収証においては個別ごとの金額等の記載が求められているため、現在の領収書を「領収証兼明細書」として代用が可能です。

訪問看護ベースアップ評価料の新設

重要事項のウェブサイトへの掲示が義務化

デジタル原則に基づき書面掲示についてインターネットでの閲覧を可能な状態にすることを原則義務づけするよう求められていることを踏まえ、保険医療機関、保険薬局及び指定訪問看護事業者における書面掲示について、原則として、ウェブサイトに掲載しなければならないこととされました。

訪問看護ステーションにおける管理者の責務の明確化

訪問看護ステーションを効率的に運営するため、管理者の責務が明確化されました。これまでは同一敷地内の事業所のみの兼務が可能とされてきましたが、同一敷地内に限らず兼務することが可能になりました。

虐待防止措置及び身体的拘束等の適正化の推進

訪問看護における虐待防止措置及び身体的拘束等の適正化を推進する観点から、虐待防止措置に関する体制整備を義務化するとともに、身体的拘束等を原則禁止になります。

訪問看護管理療養費の見直し

訪問看護管理療養費1の算定要件

①を満たし、かつ②・③のいずれかを満たす場合。訪問看護の利用者のうち、同一建物居住者である者の占める割合が7割未満であること別表7もしくは別表8に該当する利用者について相当な実績を有すること

精神科訪問看護基本療養費を算定する利用者のうち、GAF尺度による探偵が40以下の利用者の数が月に5人以上であること。

訪問看護管理療養費2の算定要件

①・②に該当する場合。
訪問看護の利用者のうち、同一建物居住者である者の占める割合が7割未満であること
訪問看護管理療養費1の算定要件の①と②に該当しないこと。

経過措置

令和6年3月31日時点で訪問看護を行っている事業所については、令和6年9月30日までは経過措置として、管理療養費1の基準を満たしているとみなされます。

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