柔道整復師と介護福祉【第133回:介護保険サービスの基礎知識ver10】
訪問看護事業の統計学推移


訪問看護ステーションの利用者数は、医療保険、介護保険ともに増加傾向にあります。
また、医療保険の訪問看護の利用者の主傷病は、「精神および行動の障害」が最も多く、年々増加しています。なお、訪問看護ステーションの事業所数は増えており、その中でも看護職員数が5人以上の中規模事業所の割合が増加しています。

介護報酬改定のポイント(訪問看護)令和6年度報酬改定とは?
基本報酬は全体としてプラス改定となりました。基本単位は訪問看護ステーションの場合で1~3単位、病院又は診療所の場合で1~2単位(いずれも1回につき)引き上げられました。また、定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービスと連携する場合は、月に7単位の引き上げとなっています。改定前後の基本報酬についての比較表は以下の通りです。


訪問看護の加算・減算等の主な改定
専門管理加算の新設①
医療ニーズの高い訪問看護利用者が増加する中、より質の高い訪問看護を適切に提供するため、専門性の高い看護師が指定訪問看護などの実施に関して計画的に管理を行う取り組みを評価する新たな加算が設けられました。

以下のいずれも満たす場合
1.緩和ケア、褥瘡ケア又は人工肛門ケア及び人工膀胱ケアに係る専門の研修を受けた看護師が計画的な管理を行った場合
- 悪性腫瘍の鎮痛療法又は化学療法を行っている利用者
- 真皮を越える褥瘡の状態にある利用者
- 人工肛門又は人工膀胱を造設している者で管理が困難な利用者
2.特定行為研修を修了した看護師が計画的な管理を行った場合
- 診療報酬における手順書加算を算定する利用者
※対象の特定行為
- 気管カニューレの交換
- 胃ろうカテーテル若しくは腸ろうカテーテル又は胃ろうボタンの交換
- 膀胱ろうカテーテルの交換
- 褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去
- 創傷に対する陰圧閉鎖療法
- 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整
- 脱水症状に対する輸液による補正
遠隔死亡診断補助加算の新設②
離島等に居住する利用者の死亡診断について、診療報酬における対応との整合性を図る観点から、ターミナルケア加算を算定し、看護師が情報通信機器を用いて医師の死亡診断の補助を行った場合に算定できる新たな加算が設けられました。

以下のいずれも満たす場合
情報通信機器を用いた在宅での看取りに係る研修を受けた看護師が、医科診療報酬における死亡診断加算を算定する利用者について、主治医の指示に基づき、情報通信機器を用いて医師の死亡診断の補助を行った場合。
業務継続計画未策定減算の新設③
感染症や災害が発生した場合であっても、必要な介護サービスを継続的に提供できる体制を構築するため、業務継続に向けた計画の策定の徹底を求める観点から、感染症若しくは災害のいずれか又は両方の業務継続計画が未策定の場合の減算が新設されました。

業務継続計画未策定減算は、感染症や非常災害に備えた業務継続計画(BCP)が策定されていない場合に適用されます。
- 感染症や非常災害の発生時において、利用者に対するサービスの提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(業務継続計画)を策定すること
- 当該業務継続計画に従い必要な措置を講ずること
高齢者虐待防止措置未実施減算の新設④
利用者の人権の擁護、虐待の防止等をより推進する観点から、虐待の発生又はその再発を防止するための措置が講じられていない場合の減算が新設されました。

以下の措置が行われていない場合、基本報酬が減額されます。
- 虐待防止委員会の開催
- 防止方針(指針)の作成
- 職員向け研修の実施
- 担当者の指定
口腔連携強化加算の新設⑤
口腔連携強化加算は、介護施設と歯科医院が情報を共有することで算定可能な加算です。歯科医療機関から提供される専門的な情報を活用し、利用者に適切な口腔ケアを行うことを目的としています。

以下のいずれも満たす場合
- 事業所の従業者が、口腔の健康状態の評価を実施した場合において、利用者の同意を得て、歯科医療機関及び介護支援専門員に対し、当該評価の結果を状況提供した場合に、1ヶ月に1回に限り所定単位数を加算する。
- 事業所は利用者の口腔の健康状態に係る評価を行うに当たって、診療報酬の歯科点数表区分番号にC000に掲げる歯科訪問診療料の算定の実績がある歯科医療機関の歯科医師又は歯科医師の指示を受けた歯科衛生士が、当該従業者からの相談等に対応する体制を確保し、その旨を文書等で取り決めていること。
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