HOME 特集 柔道整復師と介護福祉 柔道整復師と介護福祉【第137回:障害福祉サービスの基礎知識ver2】

柔道整復師と介護福祉【第137回:障害福祉サービスの基礎知識ver2】

柔道整復師と介護福祉 特集

今回の令和8年度「期中改定」は、事業所にとってプラス面とマイナス面がはっきりと分かれる、非常にメリハリの効いた内容となっています。処遇改善の拡大により、現場を支える幅広いスタッフの賃上げ(ベースアップ)が大きく前進します。

就労継続支援B型、グループホーム、障害児通所支援(児発・放デイ)の「新規開設」に対しては、一時的に厳しい基本報酬(単価ダウン)が設定されます。

特に、令和8年(2026年)6月以降に新しい事業所のオープンや、多店舗展開を検討されている企業にとっては、当初の事業計画や収支シミュレーションの練り直しが必要となります。

但し、受入れニーズが特に高い重度障害のある方、サービスが不足している地域には、一定の配慮措置が講じられます。

就労継続支援B型の「基本報酬区分の基準」見直し(令和8年6月~)

基本報酬の各区分の基準となる平均工賃月額が、それぞれ一律で3,000円引き上げられます。(※実際には約6,000円上昇していますが、事業所への影響を考慮し、引き上げ幅はその半分の3,000円に留められています)。

安心の激変緩和措置(事業所への配慮ルール)

今回の引き上げによって事業所の経営が急激に圧迫されないよう、以下の3つの配慮措置が用意されています。

  1. 上がっていないなら「適用外」
    令和6年度の改定前後で、報酬区分が「上がっていない」事業所については、今回の見直しの適用対象外(今まで通りの区分)となります。
  2. 下がっても「減少は最小限に」
    今回の基準引き上げによって、どうしても区分が「下がってしまう」事業所については、基本報酬の減少額が3%程度に収まるように「中間的な新しい区分」が特別に新設されます。
  3. すでに下がったところは「据え置き」
    令和6年度の改定ですでに単価が引き下げられた「区分七」と「区分八」の間の基準については、これ以上厳しくならないよう、引き上げずに据え置きとなります。

就労移行支援体制加算のルール厳格化(令和8年4月開始)

就労継続支援A型やB型などで、利用者の一般企業への就職(と定着)をサポートした際に算定できる「就労移行支援体制加算」について、ルールの厳格化(適正化)が行われます。この見直しの背景には、本来の「長く働き続けるための支援を評価する」という目的から外れ、同じ利用者がA型事業所と一般企業の間で短期間の退職・再就職を繰り返し、その度に事業所が加算を取得する(いわゆる「回転ドア」のような)不適切なケースが問題視されたことがあります。真摯に就労支援に取り組む事業所が正しく評価されるよう、以下の見直しが行われます。

  1. 算定できる人数に「上限」を設定 1つの事業所で、1年間に加算の算定対象とできる就職者の数に上限が設けられます。原則として、その事業所の「定員数」までが上限となります。
  2. 過去に算定した人は原則NG(3年ルールの明確化)
    同じ事業所内での重複だけでなく、「他の事業所」も含めて過去3年間にこの加算の算定実績がある利用者については、原則として算定できないことが明確にされました。
    (※ハラスメントなど、やむを得ない事情で退職したと市町村長が認めた場合は、例外として算定可能です)。
  3. 今回の期中改定は「6月施行」のものが多いですが、この就労移行支援体制加算の適正化については、少し早い令和8年(2026年)4月1日から開始となっています。
Visited 1 times, 1 visit(s) today