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柔道整復師と介護福祉【第140回:令和8年度介護報酬改定(期中改定)の基礎知識ver1】

柔道整復師と介護福祉 特集

令和8年度介護報酬改定(期中改定)により、処遇改善に関する見直しが2026年6月、食費の基準費用額の見直しが2026年8月に施行されます。介護報酬改定は3年に一度の実施が通例ですが、「『強い経済』を実現する総合経済対策」(令和7年11月21日閣議決定)を踏まえ、令和9年度改定を待たずに期中改定として実施されました。改定率は全体で+2.03%(国費+518億円)です。処遇改善加算については、令和8年3月13日付で厚生労働省から基本的考え方・事務処理手順・新様式およびQ&A(第1版)が通知されており、届出や要件の解釈に必要な情報が出揃っています。

令和8年度介護報酬改定の概要

令和8年度介護報酬改定の改定率・施行時期・処遇改善加算の制度詳細はすべて確定しています。令和8年3月13日には、処遇改善加算の取扱いについて基本的考え方・事務処理手順・様式例およびQ&A(第1版)が通知されました。

改定率と施行時期

令和8年度介護報酬改定における改定率は、全体で+2.03の引き上げとなり、その内訳としては以下のようになります。

  • 介護職員の処遇改善分:+1.95%
  • 食費の基準費用額の引上げ:+0.09%

施行時期は、処遇改善に関する見直しが20266、食費の基準費用額の見直しが20268です。

処遇改善加算の見直し

令和8年度改定の最大の柱が「処遇改善」であり、介護職員等処遇改善加算が大幅に見直されました。処遇改善に関する賃上げの目安と対象者は以下のようになります。

  • 介護従事者全体を対象に月額1.0万円(3.3%)の賃上げ
  • 生産性向上・協働化に取り組む事業者の介護職員には月額0.7万円(2.4%)の上乗せ

上記の合計で、介護職員については最大月額1.9万円(6.3%)(定期昇給0.2万円込)の賃上げが実現します。

また、処遇改善加算について、2026年6月施行の令和8年度介護報酬改定では以下の制度変更が行われます。

  • 対象の拡大:介護職員のみ → 介護従事者へ
  • 上乗せ区分の新設:生産性向上・協働化に取り組む事業者向けに、加算Ⅰ・Ⅱで上乗せ後の区分(Ⅰイ/Ⅰロ、Ⅱイ/Ⅱロ)を設定
  • 新設対象サービス:訪問看護(1.8%)、訪問リハビリテーション(1.5%)、居宅介護支援・介護予防支援(2.1%)に処遇改善加算を新設
  • 令和8年度特例要件:生産性向上・協働化の取組(ア〜ウのいずれか)を満たす場合に上乗せ区分を算定可能とし、申請時点では加入/取得の誓約で算定可能とする配慮措置

新要件の追加と加算率の上乗せについて

令和8年度介護報酬改定(2026年6月施行)では、介護職員等処遇改善加算に「生産性向上や協働化の取組」という要件が追加され、これを満たす事業者向けに加算Ⅰ・Ⅱで上乗せ後の区分(Ⅰロ/Ⅱロ)が設けられました。この要件を満たすにあたって、令和8年度特例要件として、以下のア~ウのいずれかを満たす必要があります。

  • ア)訪問・通所サービス等:ケアプランデータ連携システムに加入し、実績の報告を行う
  • イ)施設サービス等:生産性向上推進体制加算Ⅰ又はⅡを取得し、実績の報告を行う
  • ウ)共通:社会福祉連携推進法人に所属していること

また、事務負担への配慮措置として、加算の申請時点では加入又は取得の誓約で算定可能とされています(誓約の場合、令和9年3月末までに対応を完了する必要があります)。これらの取組を実施することで、介護職員等処遇改善加算の加算率が上乗せされ、より手厚い処遇改善が可能となります。

加算の対象範囲の拡大について

令和8年度介護報酬改定(2026年6月施行)では、介護職員等処遇改善加算の対象サービスが拡大し、これまで対象外だった一部サービスに新たに処遇改善加算が新設されました。具体的には、以下のサービスが新たに対象となり、加算率も確定しています。

  • 訪問看護:1.8%
  • 訪問リハビリテーション:1.5%
  • 居宅介護支援・介護予防支援:2.1%

新たに対象となるこれらのサービスは、加算Ⅳに準ずる要件(キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱおよび職場環境等要件)または令和8年度特例要件により算定できます(申請時点は令和8年度中の対応の誓約でも可)。なお、令和6年3月の処遇改善加算に係る通知は、令和8年3月31日をもって廃止され、令和8年度の届出から新通知が適用されます。

食費の基準費用額の見直しについて

食費の基準費用額は、1日あたり1,445円 → 1,545円(+100円)に引き上げられます。低所得者の負担限度額(食費)は所得区分に応じて以下のとおりです。

あわせて、介護保険部会での議論を踏まえ、所得段階間の均衡を図る観点からの負担限度額の見直しも実施されます。補足給付の対象となる低所得者については、食費に加え居住費の基準費用額・負担限度額も令和8年8月から見直され、居室の形態(多床室・個室等)ごとの日額が定められています。詳細は上記出典PDFの「補足給付(低所得者の食費・居住費の負担軽減)の仕組み」を参照してください。(参考)診療報酬の令和8年度改定では、入院時の食費基準額を40円/食引き上げる措置が講じられ(令和8年6月~)、低所得者については所得区分等に応じ患者負担を20円~40円/食引き上げる配慮が示されています。なお、処遇改善に関しては報酬改定を待たずに実施される緊急的な賃上げ・物価高対策として令和7年度補正予算が成立し、『医療・介護等支援パッケージ』が実施されることとなりました。

生産性向上・ICT・DXについて

令和8年度介護報酬改定(2026年6月施行)では、処遇改善加算の上乗せ区分(加算Ⅰロ/Ⅱロ)を算定するための要件として、生産性向上・協働化の取組が正式に位置づけられました。

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