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柔道整復師と介護福祉【第70回:地域密着型通所介護(小規模デイサービス)の人員基準と報酬額vol.2】

柔道整復師と介護福祉 特集

(1)地域密着型通所介護で受けることができるサービス

地域密着型通所介護では、以下のようなサービスを受けることができます。

  1. 送迎
    自宅から施設まで、施設の車で送迎をしてくれます。
  2. 食事
    昼食だけでなく、おやつが出る施設もあります。
  3. 入浴
    介護をする家族にとっては負担が大きい入浴を、施設のプロに任せることができます。
  4. レクリエーション
    施設内で行うものが基本となりますが、施設によっては買い物や遠足などで外出するレクリエーションもあります。
  5. 機能訓練
    サービス利用者がそれぞれ設定した日常生活における目標を達成するため、専門家の指導のもとに訓練を行います。目標は「自宅の階段を自分で上り下りできるようになりたい」「自分で着替えができるようにしたい」といった内容です。
  6. その他、口腔機能向上、認知症ケアなどのサービスを受けられる施設もあります。施設によってサービス内容が異なるため、利用するときには複数の施設を比較する必要があります。とくに食事やレクリエーションの内容には施設ごとに大きな差があります。

(2)地域密着型通所介護サービスの利用に必要な費用

地域密着型通所介護を利用できるのは要介護度1以上の方のみです。利用時間と要介護度ごとの料金は、1割負担の場合は以下のようになっています。

2割負担の場合は上記の金額を2倍した額になり、さらに入浴加算や個別機能訓練加算の料金を足した額が利用者の料金負担額となります。上記とは別に食費やおむつ代、その他の日常生活費も必要となります。

サービスを提供する事業所の所在地やサービスの提供体制、サービスの内容などによっても利用料が異なる場合もあるため、詳細は市町村や地域包括支援センター、ケアマネジャーなどに確認してみてください。

(3)サービスの質の維持・向上を目指す運営推進会議とは

「運営推進会議」とは、地域密着型サービスの事業者が利用者・市町村職員・地域住民の代表者に対して提供しているサービス内容を明らかにして地域に開かれたサービスとすることにより、事業所運営の透明性の確保、サービスの質の確保、事業所による抱え込みの防止、地域との連携の確保の達成を目的として設置されます。

おおむね半年に1回開催され、事業者から運営方針や施設の特色、運営状況、人員体制や人事異動、地域住民やボランティア団体との連携・協力状況、地域の行事や活動への参加・協力状況といった報告がされます。

地域包括ケアシステムに位置付けられた地域密着型通所介護では、この運営推進会議を通して地域と連携する取り組みの状況報告を行う必要があります。

(4)他の地域密着型サービス

「地域密着型サービス」とは、地域で暮らす要介護の高齢者に提供される介護サービスのことです。 地域密着型サービスには、地域密着型通所介護のほかにも10種類の形態があります。

地域密着型サービスの形態(一覧)

  1. 定期巡回・随時対応型訪問介護看護
  2. 夜間対応型訪問介護
  3. 療養通所介護
  4. 認知症対応型通所介護
  5. 小規模多機能型居宅介護
  6. 認知症対応型共同生活介護
  7. 地域密着型特定施設入居所介護
  8. 地域密着型介護老人福祉施設入所者生活介護
  9. 複合型サービス(看護小規模多機能型居宅介護)

(5)地域密着型通所介護の活用で介護の負担の軽減

地域密着型通所介護は都道府県から市町村の管轄になり、より利用者のニーズに合わせたサービス、利用回数や時間に対応できるようになりました。

要介護の高齢者が住み慣れた自宅で可能な限り生活ができるよう適切なサポートを受け、心身の機能維持をするために地域密着型通所介護は人気がある介護サービスです。自宅にこもりがちな高齢者にとっても、介護をする家族にとってもさまざまなメリットがあります。

利用できるのは住民票がある地域に限られているため、まずはお住まいの地域の事業者を複数見学して比較してください。

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