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(公社)日本柔道整復師会 第36回関東学術大会山梨大会 開催

2014/04/01
特別講演1:スポーツによる下肢傷害の病態と治療

国立病院機構甲府病院外科系診療部長 山梨大学医学部臨床教授 萩野哲男氏

萩野氏は〝スポーツ傷害はスポーツ活動中に身体に大きな力が加わることにより起こる「スポーツ外傷」と繰り返すスポーツ動作により身体が酷使されて起こる「スポーツ障害」に分類される。スポーツ外傷は治療までの間に応急処置として、RICE(安静・冷却・圧迫・挙上)処置を行ない急性炎症を抑えることが重要〟とした上で、半月板損傷と前十字靭帯損傷をはじめとする膝関節・下腿部に多いスポーツ傷害について、主な受傷原因やその後の症状、検査法を多くの症例と共に解説した。

特別講演2:高齢社会の現状と今後
~社会保障制度改革と医療・介護連携~

独立行政法人福祉医療機構 福祉貸付部長 千田透氏

千田氏は〝75歳以上の高齢者は急速に増加している。富裕層と貧困層の格差は広がり、低所得労働者が増加。ワーキングプア、ネットカフェ難民など新しい貧困層が生まれている。孤立死、徘徊死・行方不明、高齢者・児童虐待等、孤立と経済的要因が重なると生活が破綻し、社会病理現象として顕在化する〟と問題を提起。社会経済の変化に対応した社会保障の機能強化が求められることを強調した。〝人々のつながりができ、地域のまとまりが高まると自殺や犯罪などの社会的逸脱行為、社会病理現象は減少する〟として、具体的事例も交えながらコミュニティの活性化や専門家と連携した地域社会システムの構築などの必要性を訴えた。

 

特別講演終了後、メインホールでは(公社)日本柔道整復師会保険部介護対策課田代富夫氏三谷誉氏により「柔道整復師と介護保険」と題した講習が行なわれ、機能訓練指導員として現場ですぐに実践できる運動実技を含めた必要なスキルが紹介された。

研究発表では関東各県の会員から日頃の成果が報告され、閉会式にて日本柔道整復師会関東ブロック会・岡本和久会長より発表者に対し表彰状が授与された。その後、来年度の関東学術大会を主管する(公社)神奈川県柔道整復師会・吉田充孝会長による閉会の辞により、同大会は盛会のうちに幕を閉じた。

 

特別講演や研究発表が参加者にとって有意義なものであったことは言うまでもないが、その他にもオルガニストの新津直子氏によるパイプオルガン演奏や地域の特産品即売コーナーが設けられるなど、参加者にとっては非常に満足度の高い大会になった。

尚、研究発表では7題が報告された。

 

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