(公社)日本柔道整復師会 第36回関東学術大会山梨大会 開催
研究発表
- 1.
- 指ころがしによる指の治療術(神奈川県 松爲信夫)
バネ指の発症原因は手指の使いすぎといわれていて、年齢的には男女とも45歳以降が多いと思われる。自宅において自分で治療でき、痛みをそれほど感じることなく進行を抑え、軽度のバネ指であれば短期間にバネ状態から解放されるという治療法を考案したので報告する。
- 2.
- 就寝時の背臥位の姿勢が足関節前方引き出し力に及ぼす影響
(茨城県 根本隆司)
足関節外側靭帯損傷の後遺症の中で最も多いのは靭帯の不全治癒による足関節機械的不安定性である。慢性的に足関節機械的不安定性を有する足を足関節捻挫と仮定し、背臥位での足関節単純X線側面像を撮影し、安静時(側臥位)より距骨の前方引き出し力の増加がみられるかを検討した。
- 3.
- 骨折患者に合わせた同意・処置の対応(栃木県 小森照久)
近年、柔道整復師の施術所に来院する骨折患者数は減少の一途を辿っている。研修中に骨折・脱臼の治療を経験する機会が激減していることも、骨折患者数の減少に拍車をかけていると思われる。そこで骨折の治療に関連した「医師の同意」と「処置」について4パターンの症例を参考に、医師と連携する上での問題点を検証した。
- 4.
- TFCC損傷における固定の一考察(群馬県 佐俣栄)
TFCCは手関節尺骨の橈骨・尺骨・尺側手根骨に囲まれる領域に存在する。頻度の高い外傷である手関節捻挫において、TFCC損傷は比較的難治性になりやすい。TFCC損傷は、転倒により手を突くか手関節が過度に回内され発症することが多い。固定具と伸縮テープを使用し、良好な結果が得られた症例を報告する。
- 5.
- 前腕骨遠位端部伸展骨折(関節内粉砕型)の一症例
(埼玉県 酒井俊一)
前腕骨下端部骨折は発生頻度が高く、コーレス骨折は整復・固定の基礎とされている。近年、専門整形外科では保存療法か手術療法かを判別し、治療に携わっている。今回は、患者の意向は保存療法であるが手術適応症例であったケースの経過報告と整復・固定の問題点を考察した。
- 6.
- 嚥下による咽頭筋群の下垂を利用した顎関節前方脱臼の整復法
(千葉県 吉岡悟)
顎関節脱臼は、柔道整復師がかかわる疾患の中でも様々な整復手技が考えられている。今回、嚥下による咽頭筋群の下垂を利用した顎関節前方脱臼の整復法を考案したので報告する。
- 7.
- 介護予防に於ける機能回復訓練について(山梨県 小山真史)
機能訓練重視型デイサービスにおいて、筋力・関節機能の維持・向上・回復を主に行ない将来予想される廃用性疾患やそこからくる転倒・怪我の防止を最大の目標としてサービスを提供してきた。最終的には自己管理での歩行や自宅での運動療法に取り組める状態を目指した。